現代において特に先進国では食べ物に困る事はほぼなくなりました。にもかかわらず今の人類は栄養失調と言っても過言ではありません。それはなぜか。
「皆さんお考えの栄養失調とは飢餓に苦しむ、食べられない人がなるものではないでしょうか。そうではありません、食べ物に満たされていても身体に必要な栄養素が不足している、これも栄養失調状態」という事が出来ると思います。
この記事では栄養失調とは何かを改めて考え、それが理解出来るよう解説してきます。
量的な栄養失調
栄養失調には2つの種類があると、恥ずかしながら私は50歳の時に学びました。一つは量的栄養失調。量的栄養失調は、読んで字の如く量が足りないが故の栄養失調です。
食べる量が必要十分ではないと、摂取できる栄養素も不十分になります。よって栄養失調になるのです。これは私たちが普通に考える栄養失調と言えますね。
物理的に摂取する絶対量が足りない、という事です。
アフリカ飢餓の際によく見かけたお腹がぽっこりの子供の写真ですが、これはタンパク質が異常に足りない時に見られる栄養失調の現象です。
質的な栄養失調
質的な栄養失調とは、食べる量は確保できているのに、体が必要としている栄養素が十分に取れていないので、結果的に栄養失調の状態になることを言います。
例えば、日本においては農林水産省から、主食6割、副食2割ずつ、食べるように勧められています。これを栄養素の観点で見ると3第栄養素のうちの炭水化物を主に摂取して、タンパク質と脂質がその3分の1ずつ、という計算になります。
体の構成要素を見るとまず水分が70%程度、タンパク質が20〜30%、脂質は10%未満、炭水化物においては1%程度となっています。
構成要素の面だけを考えるとそれほど炭水化物は必要ではないのに食事の60%を占めています。これだと不均衡ですね。
中年と言われる年になると特に男性、女性にももちろん見られますが、お腹が出てくる、症状が見られます。
これは加齢現象なのでしょうか?
まとめ
前述の量的栄養失調の特徴として「お腹がぽっこり出た子供たち」とお伝えしました。
写真を見ればわかりますが、お腹の出た中年の体型は実にこのアフリカの子供の写真と類似しています。
つまり、食べるのに困らない国々の人々もタンパク質が不足している、そう考える事ができると思います。
では、どれほど食べる必要があるのか、次回から少しずつ発信していきます。
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